わくんたん鬼火焚き コロナ禍の息災願う 雲仙・小浜

勢いよく燃え上がる鬼火=雲仙市小浜町

 雲仙市小浜町の南本町地区で10日、「わくんたん鬼火焚(た)き」があり、住民が持ち寄った正月飾りを焼いて新型コロナウイルス退散や無病息災を願った。
 同地区(山の上、新湯の崎、脇浜、上脇、新町の5自治会)は地元で「わくんたん」と呼ばれており、鬼火焚きは5自治会の合同行事。
 5自治会の会長らが木や竹で組んだ土台に点火すると、炎が勢いよく立ちのぼり、住民が正月飾りを燃やした。例年は住民のほか、子ども会にも参加を呼び掛け鏡餅を焼いてぜんざいを振る舞っているが、今年はコロナ感染防止のため子どもたちは招かず、餅は住民が焼いてそれぞれ持ち帰った。
 新町自治会の宮崎一憲会長(74)は燃え盛る炎を見上げながら「地域の伝統行事は絶やせない。今年はコロナ退散の願いを込めている」と話した。

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