フィリーズが通算112勝のベテラン右腕・サンチェスに興味

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、フィリーズはナショナルズからフリーエージェントとなったベテラン右腕アニバル・サンチェスに興味を示しているようだ。サンチェスが2006年にマーリンズでメジャーデビューしたとき、監督を務めていたのは現在フィリーズで監督を務めるジョー・ジラルディであり、サンチェスが2012年12月にタイガースと5年8000万ドルの契約を結んだとき、GMを務めていたのは現在フィリーズで編成本部長を務めるデーブ・ドンブロウスキーだった。

現在36歳のサンチェスは15年間のメジャー生活で5度の2ケタ勝利を含む通算112勝を記録。2019年にはナショナルズで4年ぶりの2ケタ勝利となる11勝(8敗、防御率3.85)をマークし、ポストシーズンでも好投してナショナルズの球団史上初となるワールドシリーズ制覇に貢献した。

ところが、昨季は11試合に先発して自己ワーストの防御率6.62に終わるなど大不振。自責点39はリーグワーストだった。ナショナルズはサンチェスと2年1900万ドル+オプション1年の契約を結んでいたが、年俸1200万ドルの球団オプションの行使を拒否。サンチェスはバイアウトの200万ドルを受け取ってフリーエージェントとなっている。

フィリーズは先発ローテーション5枠のうち、アーロン・ノラとザック・ウィーラーの2本柱に成長株のザック・エフリンを加えた3枠しか固まっていない状況。2018年に9勝を挙げたビンス・ベラスケスや有望株のスペンサー・ハワードらが先発4~5番手の候補だが、いずれも昨季の防御率は5点台後半であり、少なくとも彼らと先発ローテーションの枠を争う投手の補強は必要だろう。

サンチェスがタイガース時代に最優秀防御率のタイトルを獲得したのは8年前の話。もはや全盛期のような活躍は望めないが、サンチェスを獲得すればハワードの成長を待つ時間的な猶予を作ることもできる。復活に期待して獲得を検討する価値はありそうだ。

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