【DDT】王者・遠藤 秋山都市伝説をいまだに克服できない

秋山(左)のヒザ蹴りを受ける遠藤

DDTのKO―D無差別級王者・遠藤哲哉(29)が、秋山準(51)とのV4戦(2月14日、神奈川・カルッツかわさき)を控えた複雑な胸中を語った。

昨年は王者として団体をけん引し、プロレス大賞で技能賞を初受賞。その勢いで今年も防衛を重ねると誓うが、秋山戦への意気込みを問うと「秋山さんがケガ(左膝半月板損傷による関節鏡下半月板切除術)で欠場して前哨戦を1回もやっていないし、正直まだスイッチが入りきらないです…」と威勢がいいとは言えない言葉を口にした。

その原因は挑戦者の欠場だけではない。「今でも怖さがあるんですよ。昔(2016年6月15日に)全日本に出してもらってタッグマッチで試合した時も怖すぎて記憶がないし…」

昨年7月1日付でDDTにレンタル移籍してくるまでほとんど接点がなかったが「練習生のころから、いろいろまた聞きで秋山さんの噂を聞いたんですけど、どれもとにかく怖い人で…。内容はとてもここでは言えません」と都市伝説的に幻想を抱えていたと告白する。昨年11月22日後楽園大会のD王GP公式戦で直接勝利したが「1回勝ったからって安心できない」と打破するには至らなかった。

その影響もあって昨年12月にD王GPを制した直後の秋山から「プロレス界には認められた王者が3人いる」と“3大王者”に挙げられたことすらも「一瞬ほっぺたが緩みましたけど、本心かどうか…。いや、そもそも全てに僕は秋山さんの手のひらで動かされているんじゃないか」と疑心暗鬼になっている。

とはいえ「でも負けられないですから。まずはこの幻想を自分の中でぶっ壊さないと」と自分に言い聞かせるように断言。恐怖を乗り越え、最高の形で21年の防衛ロードをスタートできるか。

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