【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」・根岸S】
渡辺 ロードカナロア産駒のダート重賞初制覇なるかがカギだったが、今回のレッドルゼルの勝利は千四に特化した結果じゃないかな。
柏木 そうなんですよ。レッドは千四を超す距離を使っていません。かといって今回、ラスト3ハロンのラップは12秒1→12秒0→11秒9と止まってないんです。マイルも克服する可能性はありますね。ただ、この距離だと適性の高い馬の逆転もありそうですし…。
渡辺 未知の魅力はあるが、距離はひとつの大きな課題だな。ただ、明けて5歳。今日の上位馬を見ても、それより年上が多いし、年齢的な上がり目を考えるとチャンスはあるのかも。
柏木 2着が8歳のワンダーリーデルで3、4着は6歳ですからね。3着タイムフライヤーは〝マツクニ流〟の使い方ですね。以前にキングカメハメハをNHKマイルCから距離を延ばしてダービーも勝ったような手法(04年)。1ハロンしか違わないけど、この馬の千四もマイルへの布石なんでしょう。初の千四ながら0秒1差と中身もありました。
渡辺 結果的に2~4着までは中央の重賞ウイナー。2着ワンダーリーデルは4角最後方から上がり34秒6の鬼脚だった。
柏木 4着アルクトスは超大型馬なので59キロはあまりこたえてなかった感じ。ただ、南部杯の日本レコードVは相当時計の速い馬場でのもの。本番の砂状態次第では逆転の可能性も。
渡辺 俺の◎デザートストームは…。やっぱり重賞の壁なのかねぇ。初ダートのステルヴィオは、さすがに昨年のモズアスコットのようにはいかなかったな。
柏木 それでも初ダートで58キロを背負って1分23秒1で走りました。褒められる走りですよ。
渡辺 本番はどうなるかな? 昨暮れのチャンピオンズC6着だったカフェファラオの逆襲に注目している。