寺社巡り 魅力知って 活性化へ御朱印帳 佐世保の有志グループ 「あいこのうら」ブランド化 第1弾

オリジナル御朱印帳の制作に携わった(左から)奥島さん、松瀬さん、南さん、須加﨑さん=佐世保市中里町

 長崎県佐世保市の相浦川流域一帯はその昔「あいこのうら」と呼ばれた。そこから着想を得た地元の有志グループが、地域の文化や歴史を踏まえた商品を作って活性化を目指すプロジェクト「あいこのうら」を開始。第1弾として、飯盛神社(相浦町)と東漸寺(中里町)がコラボしたオリジナル御朱印帳を制作した。
 発起人はグラフィックデザイナーの南新太郎さん(48)=相浦町=、須加﨑造園代表の須加﨑一志さん(42)=小野町=、飯盛神社禰宜(ねぎ)の松瀬弘喜さん(36)=相浦町=の3人。
 「まちをもっと楽しみたい」と意気投合した3人は2020年1月、「薬味YAKUMI」を結成。草刈りなどの活動から始め、同年5月には新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている地元の飲食店を応援しようと、ドライブスルー形式による弁当の販売会を企画した。
 地域に根差した活動を進める上で地元の歴史を学ぼうと、3人は東漸寺の奥島正就住職を訪問。現在の柚木地区から大野、皆瀬、中里、相浦、九十九島地区の辺りはかつて「相神浦(あいこのうら)」と呼ばれていたことを教わった。
 3人は「あいこのうら」をブランド化し、さまざまな人たちを巻き込んで新しい取り組みを始めたいと考えた。第1弾として、寺や神社を巡って地域の魅力を知ってもらおうと御朱印帳を制作することにした。
 デザインは南さんが手掛け、地元の愛宕山と九十九島をあしらった。100冊制作し飯盛神社や東漸寺、「TSUTAYA BOOK STORE させぼ五番街店」で販売中。1冊2700円。南さんは「あいこのうらブランドを広めたい」と意気込む。
 「あいこのうら」のロゴマークも作成。取り組みに賛同してくれた事業者がそれぞれに商品にマークを付けて販売してもらうことも検討している。問い合わせは南さん(電090.8463.6199)。

「あいこのうら」のロゴ(南さん提供)

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