「オンリーワンの商品を」 塩コーヒーで町おこし 長崎市・リブラコーヒー

町おこしコーヒーを手掛ける澤村さん(左)と幸田さん=長崎市、リブラコーヒー

 全国各地の塩を焙煎(ばいせん)に使ったコーヒーを町おこし商品として15種類ほど製造、販売している。新型コロナウイルス感染拡大を受け、昨年6月、疫病をはらうとされる妖怪「アマビエ」ゆかりの熊本の塩を使い「アマビエ塩コーヒー」を考案。県内の土産物店やスーパーなどに卸したところ、人気商品になった。社長の澤村満さんは「無病息災を願って作った。こんなに反響があるとは」と驚く。
 長崎市ダイヤランド1丁目のコーヒー豆専門店。塩を塗った溶岩にじか火を当てて焙煎することで豆に程よい塩味が付き、まろやかな味になる。これまで五島、九十九島、鹿児島・甑島、秋田・男鹿半島など県内外の塩を使ったご当地コーヒーを手掛けた。「修学旅行のお土産でもらったと、ブログとかで紹介されているのを見るとうれしい」
 最新作は日本遺産に認定されたシュガーロードにちなんだ砂糖焙煎。長女の夫で後継ぎの幸田誠哉さんは「やり方次第で味付けは無限大」と魅力を語る。澤村さんは「いろいろなストーリーを生かし、オンリーワンの商品を作っていきたい」。二人三脚で、地域の物語をコーヒーに乗せ、全国に広げていく。

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