「核禁条約どう考える?」長崎県関係国会議員に大学生が質問、面会 政府見解以外引き出す

「議員と市民との対話を続けることが重要」と語る中村さん(中央)と内山さん(右)=長崎市役所

 長崎県内出身の大学生ら6人が昨年12月から約2カ月間、長崎県関係の国会議員ら4人に面会し核兵器禁止条約への考えなどを尋ねた。このうち2人が8日、長崎市内で会見し、長崎市出身の中村涼香さん(20)=上智大2年=は「議員と市民の対話を続けることが重要」と活動を振り返った。3月上旬から、愛媛県でも同様の活動を始めることも明らかにした。
 長崎県関係の国会議員ら9人に文書で面会を申し込み、そのうち5人が回答した。うち4人と面会が実現。他は未回答だった。
 議員らに「核禁条約に署名・批准するべきか」などと質問。与党議員の回答には「条約は核軍縮をより後退させる」と後ろ向きな発言があった一方で、「感情的には、条約に賛同すべきだ」など、政府見解以外の議員個人の考えもあった。中村さんは、本音を引き出せた手応えを感じつつも、市民との距離を縮めるために「(本音を)もっと発信してほしい」と要望した。
 会見に同席した鎮西学院高3年の内山洸士郎さん(18)は愛媛大に進学する。愛媛での活動に向け「広島、長崎にかかわらず、核兵器が全国の人々が考える問題と考えてもらう機会にしたい」と意欲を語った。今後、神奈川、東京、埼玉の3都県でも同様の活動を始める方針という。

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