温暖化対策「センダン」植樹 西海市がモデル林 研修や生育検証へ

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センダンの苗木を植える川内緑の少年団員=西海市大瀬戸町

 成長が早く、家具や内装の材料となる広葉樹「センダン」のモデル林を造る試みを、長崎県西海市が同市大瀬戸町の市有林で始めた。二酸化炭素(CO2)の年間吸収量は一般の広葉樹の約3倍とされ、市は「地球温暖化や耕作放棄地対策にもつなげたい」としている。
 植樹から伐採まで40~50年以上かかるヒノキやスギよりも成長が早いセンダンは「早生樹」と呼ばれ、20年程度で樹高が15メートルにもなる。しかし、枝分かれや幹が曲がる性質があり、植林には不向きとされてきた。近年、栽培先進地の熊本県が植樹後の数年間に脇芽を取り除く「芽かき」の作業をすることで、直線状に育てる技術を開発した。
 家具産地として知られる福岡県大川市では20~30年ほど前に、センダンが使われたこともあったが、供給が不安定などの理由で使われなくなったという。
 センダンの栽培技術の確立や、木目の美しさに着目した「福岡・大川家具工業会」は、4年ほど前から地域の子どもたちと植林する活動を進めている。地域材開発部会長の田中智範さん(44)は「例えば、植樹した子どもたちが成人したころに、新生活に向けた家具を作ることも可能。国産材の安定供給にもつながる」と話す。
 6日、西海市は林業、建築関係者や「川内緑の少年団」の子どもら約40人を招き植樹会を開いた。1ヘクタールの市有林に、大川家具工業会が寄贈した100本を含む苗木計400本を植えた。今後、モデル林として「芽かき」など栽培法の研修会を開くとともに、生育状況の検証を進める。
 他県では耕作放棄地対策としてセンダンを植樹する例もあるという。市農林課の里中秀明林業振興専門官(61)は「家具材としてのニーズから収益性は高く、枝や端材をバイオマス燃料に活用すれば市内で資源を循環できる。普及に力を入れたい」と話している。

1913年ごろに植えられたと伝わる西海市立ときわ台小校庭のセンダン(同校提供)