小林稔侍と佐藤浩市の贈る言葉 東映・岡田裕介さんお別れの会

佐藤浩市

昨年11月18日に急性大動脈解離で死去した東映グループ会長の岡田裕介さん(本名・岡田剛=享年71)のお別れの会が10日、都内ホテルで行われた。

俳優の小林稔侍(80)と佐藤浩市(60)は東映を通じ、贈る言葉(原文ママ)を次のように発表した。

「最初に会ったのは、昭和36年。〝若〟が小学5年生、僕は高校を卒業したばかりでした。其の頃、縁あって同じ部屋の下で生活しましたね。今思えば、短い間でも一緒に過ごすと、不思議と心が通うんですね。亡くなる3日前、元気で楽しく電話で話していたのに。〝若〟の声、耳に残ってるよ。良い出会い有難う」
(小林稔侍)

「亡くなられた日の数日前にお元気な笑顔を見ていただけに、吃驚したという凡庸な言葉しか浮かびませんでした。『こんな寒い中でどんだけ役者を立たせるんだ!』と役者の身体を気遣ってくれた岡田会長の姿が最後になるとは。映画界が未曾有の事態に直面している今、口惜しさも一入だと思います。活気ある劇場を取り戻すことが岡田会長への手向けであると信じ我々は専心します」(佐藤浩市)

岡田さんは1970年代に映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」など俳優として数々の作品に出演。プロデューサーとしても、高倉健さんと吉永小百合が初共演した「動乱」(80年)などを手掛けた。88年に父親の故岡田茂さんが社長だった東映に入社。2002年に同社社長に就任し、14年から東映グループの会長を務めていた。

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