「カジノ反対の市長を」 横浜市長選へ市民ら新団体

夏の市長選に向けて意気込みを語った新団体のメンバーら=横浜市役所

 横浜市が進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致を巡り、賛否を問う住民投票の実現を目指して活動していた市民らが16日、今夏の市長選に向けて新たな市民団体「カジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会」を設立したと発表した。「IR誘致反対」と「住民自治の尊重」を掲げ、政党に「野党統一候補」の擁立を働き掛ける。

 新団体は、前身の市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」が約19万筆の署名を集めて直接請求した住民投票条例案が1月の市会本会議で否決されたことを受けて発足した。

 メンバーは現在20人ほど。世話人に「カジノの是非を決める横浜市民の会」運営委員長だった岡田尚弁護士、共同代表だった藤田みちる氏、小林節氏、「横浜港ハーバーリゾート協会」の水上裕之氏らが就いた。

 この日の会見では、岡田弁護士が「一生懸命やってきた流れ、勢いをなくしていいのかという声が多くあった」と説明。「政党が動くのを待つのではなく、私たちが戦いののろしを上げる」と意気込んだ。

 今後、住民投票運動に携わった市民から「望ましい市長像」を聞き取って意見をまとめ、政党などに伝える方針。「野党統一候補」が決まれば選挙戦で支援するという。

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