「いい形で開幕を迎えられる」巨人・菅野が “ラス投” 3回零封 いま最も自信を持つ球種は…

ロッテ打線を相手に上々の投球を披露した巨人・菅野(奥)

巨人の開幕投手・菅野智之投手(31)が19日、最終調整を終えた。

開幕1週間前となったこの日、エースはロッテとのオープン戦(東京ドーム)に大城とのバッテリーで先発。直球、ツーシーム、カットボール、スライダー、カーブと確認するように投げ込んだ。

3回二死までロッテ打線に安打を許さない完璧な内容。小川に二塁内野安打を許したが、すぐさま女房役・大城が二盗を刺し、3回34球1安打3奪三振で2番手・桜井に交代した。

4年連続7度目の開幕投手は上原と並ぶチーム最多。26日の開幕DeNA戦(東京ドーム)に4戦13イニング無失点のまま臨む右腕は、「いい形で開幕を迎えられる」と笑顔を見せた。

現状に決して満足せず常に進化を求めるエースは、今季からプレート位置を一塁側に変更。桑田コーチにカーブを教わるなど「21年版・菅野」をつくり上げてきた。

向上心の塊である右腕は自身のボールをどう評価しているのか。「今年はカーブにフォーカスされることが多いですけど、それと同じかそれ以上に僕はカットボールがいいなと。握りも変えて投げているんですけど、僕の中では一番手応えがあるのがカットボールですね」と断言した。

数多くの球種を操る右腕は、これまでもカットボールを投げてきたが、「変化量的には小さい、より真っすぐに近い、滑るようなカットボールを目指している。真っすぐの軌道から変化していると思うので、バッターは見分けづらいと思う」と〝マイナーチェンジ〟により、大きな武器に昇華させたという。

宮本投手チーフコーチも「何も言うことはないですよ。見事でした。芸術でした。今日の彼のピッチングは」と絶賛すると「コーチをやりながら幸せ者だなと思いながら見てますよ。惚れ惚れしますよ」と全幅の信頼を寄せた。最高の準備を終えたエースが今季もG投を引っ張る。

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