総裁選大本命の菅官房長官が〝自衛隊出動〟明言!日本上空のUFO襲来「警戒させます」

「意志あれば道あり」と書いた色紙を持って空手の正拳突きをする菅義偉官房長官

自民党総裁選(8日告示、14日投開票)に出馬表明し、次期首相に最も近いといわれる菅義偉官房長官(71)が3日、国会内で本紙を始め在京スポーツ紙7紙の共同会見に応じた。自身が政治家を志したきっかけとなったエピソード、新型コロナウイルス禍の影響で来年に延期された東京五輪・パラリンピック開催問題、そして本紙読者が気になるアノ話題まで、終始笑顔で大いに語った。

会見場に姿を現した菅氏は、丁寧にあいさつすると冒頭、スポーツ紙の記者たちの前で自身の経歴を話し始めた。

「生まれ育ったのは秋田県のまさに雪深い田舎町で、高校まで秋田で育ちました。卒業して東京に出てきて働いていたんですけど、いろいろ勉強して法政大学に入り、サラリーマン生活を始めた時に『もしかしたら、この国を動かしているのは政治ではないか?』と思ったんです」

昨年5月、新元号「令和」を官邸で発表した菅氏。その後の参院選で街頭演説に立つと、女子高生から「キャ~ッ!」と黄色い声援を浴びた。本人的には想定外の人気者扱いだった。「令和おじさん」として親しまれる存在になった。

自民党内では安倍晋三首相(65)の電撃辞任表明から岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)と並ぶ「ポスト安倍」の有力候補者として名前を連ねたが、総裁選への出馬は1人で悩み苦しんで決断したとも。

「(安倍)総理ご自身がですね、体調不良のために辞められることになりまして、私自身、令和と(墨書を)掲げてからですね、いろんな人から『ポスト安倍?』と聞かれたんですけども、実は『まったく考えてない』と言ってきました。我が国にとってコロナ、経済、緊急事態の中で、悩んで悩んで、悩んだ結果、やはり自分が出て〝このコロナ対策をしっかりやるべきだ〟、そして〝経済をもう一度立て直すべきだ〟と、自民党総裁選挙に出馬する決意をしたということであります」

スポーツ紙の取材に応じた理由については「実は安倍総理が前回(2014年)、選挙戦に臨んだとき(スポーツ紙共同会見をして)翌日、スポーツ新聞を拝見しまして、それにあやかろうと思いまして、お願いすることになりました」とちゃめっ気たっぷりの笑顔で話した。

東京五輪・パラリンピックには「私たちはなんとしてもやり遂げたい、やりたい!」と熱く語り出し、具体的な内容も明かした。

「コロナの薬、レムデシビルがありますけども、この薬は非常に効果がある。それと同時にワクチンも開発されていて、まあ早ければ今年の暮れぐらいから接種することができると思っています。日本は国民1億2000万人の皆さまにもレムデシビルについては、いま用意ができますし、そうしたものが年内に確実なものになってくれば(オリンピック開催が)大きく変わってきます!」

総裁選の支持は菅氏が岸田、石破氏を大きくリードしている。大本命の菅氏に本紙がどうしても聞きたいのは、米国防総省が公式に調査を表明するなど話題になっている未確認飛行物体(UFO)についての見解だ。

「UFOの存在を信じているのか、目撃したことがあるのか」と直撃してみると――。

「私は信じていないですね。(UFOは)存在しないと思っていますけどね。目撃したこともないですよ」と笑いながら話した。

残念ながら〝未知との遭遇〟はないという。それならばと過去、政府高官内でも論争となったUFOが領空侵犯した場合、「自衛隊を出動させる考えがあるか」と質問をぶつけてみた。

菅氏は「まあ、いずれしろ(自衛隊に)警戒させますよ(笑い)」と、ほっこりした表情になった。

【退任する安倍首相の見解は…】日本政府は2007年に「UFOの存在を確認していない」との答弁書を閣議決定しているが、UFO論争に火がついたのは、福田康夫政権で官房長官を務めた町村信孝氏の「個人的には絶対いると思う」との発言だ。

当時、防衛相だった石破茂氏は「未確認飛行物体を操る生命体が存在しないと断定し得る根拠はない」と町村発言に呼応。また日本上空にUFOが飛来し、攻撃してきた場合は、防衛出動による対応が可能との見解を示し、自衛隊対応が論争となった。

また、安倍晋三首相は14年に本紙の「UFOの存在を信じるのか?」との質問に「総理大臣としてUFOの存在を信じているとは言えませんよ~」と答えていた。

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