発電装置の故障放置 指摘や指導など計208件 長崎県2020年度定期監査

 長崎県監査委員は22日、2020年度の定期監査結果を公表した。普通会計監査(後期)では、県環境保健研究センター(大村市)の風力発電と太陽光発電装置の故障が長期間放置されているなど計208件(前年度比21件減)で指摘や指導、意見があった。
 普通会計監査は県立学校や警察署など計119カ所が対象。指摘60件、指導145件、意見3件だった。
 県監査事務局によると、同センターの風力発電装置は07年度に、太陽光発電装置は08年度に国の交付金を使ってそれぞれ設置。風力発電は14年度ごろから不具合があったが、そのまま放置され、太陽光発電も17年8月に敷地内への落雷の影響で故障したが修理せずに放置されており、「期待した効果が十分に発現されていない」と指摘した。
 また、県立諫早商業高では、複数年にわたり防排煙設備の故障が報告されているのに対応が遅れていることや、県立川棚高では漏水で水道料金が大きく増加しているのに、1年半にわたり過大な料金を支払い、減免の手続きもしていなかったことが発覚した。
 財政援助団体などの監査は指摘26件、指導64件、意見13件の計103件。県営住宅の空き家修繕について、意見では「退去者負担分が全額納入されるまで修繕していないため、(14戸で)入居者募集ができない状況にある」とし、改善を求めた。

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