れいわ・山本太郎代表 参院広島再選挙に大物刺客は不発 都議選には元劇団員を擁立

末武あすなろ氏(右)と山本太郎代表

れいわ新選組の山本太郎代表(46)は26日、国会内で会見し、4月25日の参院広島選挙区の再選挙で候補者の擁立を事実上断念した。一方で7月の都議選では、足立区選挙区に元劇団員の擁立を発表。独立路線を突き進むれいわの動きは、与野党を困惑させている。

河井案里氏(47)の当選無効に伴う広島再選挙で、れいわは公募や著名人候補の擁立を模索していた。

山本氏は「ずっと交渉を続けてきた方が立ってくだされば盛り上がる選挙になったが昨日、難しいとの答えを頂いた。れいわとしては、静観という形になるだろう」と話した。交渉を進めていたのは全国区の著名人だったとみられ、今回の再選挙では〝不発〟となったが、衆院選や来年の参院選に向けて、温存の形となった。

着々と進んでいるのは、〝首都攻略〟だ。先週、都議選の杉並区選挙区に初となる候補者擁立を発表したのに続き、この日、足立区選挙区に末武あすなろ氏(36)を公認した。

劇団わらび座で活動していた元役者で、退職後は市民活動に参加。れいわのボランティアスタッフとして、昨年の都知事選では山本氏の前説を担当するなどしていた。

山本氏は都議選の候補者擁立数を最大10人前後としていたが、「確実性で決めていきたい」と参院選や都知事選での得票数と照らしあわせながら、当選が見込める選挙区に候補者を立てる少数精鋭の方針に転換。末武氏も「勝てる候補」で白羽の矢が立った形だ。

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