久保建にフィジカル強化の重圧で危惧 長所が消える?

久保の長所が消える?(ロイター)

スペイン1部ヘタフェのU―24日本代表MF久保建英(19)に対するフィジカル強化の“重圧”が危惧されている。

久保の弱点を巡っては前所属のビリャレアルでウナイ・エメリ監督(49)がフィジカル面での「ひ弱さ」に苦言を呈していたが、ここへきてヘタフェのホセ・ボルダラス監督(57)もスペインメディア「EFE」のインタビューで「特に肉体的なレベルで成熟する必要がある。今日のサッカーではプレーが非常に高速で行われ、多くの接触がある。彼はその点でタフにならなければ」と言及。相変わらず課題が克服されていないことを厳しく指摘した。

さらに保有元のレアル・マドリード専門メディア「デフェンサセントラル」も「Rマドリードはクボの将来に大きな期待を寄せるが、チームに定着するにはフィジカルを改善すべき。ジダン監督もテクニックの高さは把握しているが、欧州ではフィジカル面で顕著な変化が必要という認識だ」と重ねて苦言を呈した。

確かにフィジカル面や守備への意識は久保の課題だが、それは本人が百も承知している。逆に、こうした過剰な指摘はマイナスに作用する危険性も。久保をFC東京在籍時からよく知るJクラブ関係者は「体のことばかり言われることで変に筋肉を付けたり、守備を意識しすぎるあまり本来の攻撃面での良さが消えたりしないか。まあ本人はブレないと思うが…」と不安を口にする。周囲の“雑音”を封じるためにも、自らの実力を証明する活躍を続けるしかなさそうだ。

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