西都にリモートワーク拠点 雇用創出や定住増期待

西都市が開設したリモートワーク拠点施設「ともして」

 西都市は、カフェ併設型のリモートワーク用の共同オフィス「tomosite(ともして)」を同市鹿野田の神楽酒造アグリ館1階に開設した。リモートワーカーの人材育成や企業誘致活動の拠点としても活用する考えで、市は「雇用創出や定住人口の拡大につなげたい」としている。
 市が2020年度のリモートワーク推進事業の一環で約1200万円かけ、業務委託を受けたIT企業「キャスター」(西都市、中川祥太社長)が整備した。
 約100平方メートルの開放的な空間に机やいす、コピー機などがあり、電源やWi―Fi環境、休憩用スペースなどを完備。オンライン会議に適した個別ブースも4部屋設けた。今年3月にオープン。市内外の利用者に有料で開放している。
 リモートワークを始めたい人を対象にした講座や、同市での事業開始に関心のある企業向けに休暇先で働く「ワーケーション」プログラムなどが既に始まっており、同社は「講座で育成した人材を、誘致企業などへ橋渡ししたい」としている。
 「ともして」には「日常に小さな灯(あか)りがともる」との意味合いを込めた。同社の森岡由布子取締役は「市外に出て行かなくても、さまざまな企業に就職できる環境をつくりたい」と話す。営業は平日午前10時~午後5時。1日の利用料は市民300円、市外500円。

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