3位の原巨人「主力抜きで善戦」「ミスが目につく」評価は真っ二つ

3位の原巨人は強いのか?

今季の原巨人は強いのか――。14勝9敗4分けでリーグ3位の巨人は、一時離脱していた丸ら4選手が既に復帰し、27日のヤクルト戦(神宮)からは新外国人2選手が待望のダブル昇格を果たす。相次ぐ誤算に見舞われながら貯金5としたことへの評価はさまざまで、球団内では〝強い派〟と〝そこまで強くない派〟で真っ二つに分かれていた。その双方の主張とは…。

いよいよ原巨人の真価が問われる戦いが始まる。チームは26日にドラ1右腕・平内と高木の投手2人に、香月と広岡の野手2人の出場選手登録を抹消。メジャー通算で合計292本塁打を誇るジャスティン・スモーク内野手(34)とエリック・テームズ外野手(34)を昇格させるために枠を空けた格好だ。

巨人は現在、首位・阪神と3ゲーム差の3位。球団内ではここまでの戦いぶりの印象について〝強い〟と感じている派と〝強くはない〟と見ている慎重派で二分されてきた。

まず〝強い〟と感じている一人は「なかなか戦力が整わなかった中で、借金生活も一瞬で終えられたのは善戦も善戦だろう」と高く評価。大砲助っ人2人の来日が遅れただけでなく、丸ら主力野手4人が新型コロナの陽性判定を受け、およそ3週間の離脱を余儀なくされた。それでも先発を中心とする投手陣が踏ん張り、4選手に代わって昇格した重信らも奮起。最長6連勝、連敗も2で食い止めてきた。

一方では「開幕当初、ある程度順調に行けたのは相手の戦力が整っていなかったことも大きい。そこで負けなかったことを強いと言えば強いけど…」や「記録に残らないミスが目につくことが気になる。昨年までのような〝ミスをしない強さ〟が足りないように感じる」などの声も上がっていた。

2勝1分けで乗り切った開幕カードだが、当時のDeNAは助っ人が全員不在。3カード目に対戦したヤクルトは青木らを欠き、山田も万全でない状態で1勝1敗1分けの五分だった。また、11失策はリーグ最少ながら試合の流れを断ち切るようなミスもあった。直近では24日の広島戦(東京ドーム)。原監督が「あれは非常にボーンヘッド」と断罪した岡本和の走塁ミスで追加点を挙げる好機を逸し、結果的に手痛い逆転負けを食らった。

詰まるところ、どちらの解釈も一理あると言えばあるが、決定打がないと言えばないとも受け取れる。「まだ強いのか強くないのか、よく分からない」(球団OB)とのひと言に集約されそうだ。

しかし、そうしたモヤモヤ状態も今後は解消される。丸らも既に戦列復帰し、スモークとテームズの合流で攻撃陣はついに〝完全体〟となる。重量打線が火を噴き、連勝街道を突き進めるのかどうか…。今後の原巨人の戦いが注目される。

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