福井洞窟ミュージアム開館 「佐世保の宝として愛着を」

福井洞窟の発掘現場を再現したジオラマ=佐世保市、福井洞窟ミュージアム

 長崎県佐世保市吉井町の国指定史跡「福井洞窟」で出土した石器や土器などを展示する「福井洞窟ミュージアム」が28日開館し、現地でオープニングセレモニーが開かれた。
 福井洞窟は1960年代に発掘調査が実施され、78年に国史跡指定を受けた。2005年、同市と旧北松吉井町が合併し、市内の洞窟遺跡は全国最多の31カ所に。そこで市は新たな街づくりの一環として、福井洞窟の発掘調査や整備を進めてきた。
 ミュージアムは福井洞窟から約4キロ離れた市吉井支所、吉井地区コミュニティセンターに併設。洞窟の発掘現場を再現したジオラマや国指定重要文化財の石器、土器など約400点が展示され、旧石器時代から縄文時代にかけての文化の移り変わりを学ぶことができる。
 セレモニーで朝長則男市長は「洞窟遺跡への理解を深め、佐世保の宝として愛着を持っていただき、世界にその魅力を発信してほしい」とあいさつ。関係者がテープカットで祝った。

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