長崎の飲食店などでコロナ感染急増 県、対策徹底を求める

 長崎県は30日、長崎市内の接待を伴う飲食店やカラオケ喫茶で新型コロナウイルスの感染者が急増しているとして、不要不急の外出や家族以外との飲酒を伴う会食、カラオケの利用を自粛するよう改めて呼び掛けた。
 県は大型連休中を「集中警戒期間」として人と人の接触機会を減らすよう求めており、長崎市内のJR長崎駅や繁華街周辺の人の流れは前週に比べて減少しているという。記者会見した中田勝己福祉保健部長は「人の流れが今後の感染の流行に非常に重要な影響を及ぼす」として対策の徹底を求めた。
 県によると、直近1週間の県内の感染者は190人で、うち7割の133人が長崎市。夜の飲食店やカラオケ喫茶などで感染の場になったと考えられる同市の店舗数とその感染者数は12店44人で、県全体の8割弱を占めた。
 感染の広がりを5段階で示す県独自のステージを同市に限ると、感染者の新規報告者数、療養者数、病床の逼迫(ひっぱく)具合(同市を中心とする長崎医療圏)はいずれも最高の「5」の基準を超えている。会見に同席した大田圭総務部長は緊急事態宣言の前段階の「まん延防止等重点措置」適用の国への要請について、当面は現状の対策を徹底する意向を示した。


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