使いどころ激ムズのオリックス大物・ジョーンズ それでも二軍に落とさないチーム事情

8回の代打で快音を響かせたオリックス・ジョーンズだが…

いよいよ居場所すらなくなりつつある――。オリックスがアダム・ジョーンズ外野手(35)の扱いに頭を悩ませている。

昨季から2年総額8億円超(推定)という大型契約を結ぶ来日2年目の大物助っ人は主軸として期待されながらも、ここまで出場31試合で打率2割1分6厘、1本塁打、8打点と低迷。開幕直後こそスタメン起用されていたが、4月下旬以降はベンチスタートが増えている。

「5月からロメロが加入したこともあるが、ラオウこと杉本も打率3割超と好調ですから。現時点ではAJ(ジョーンズ)を使う場がないというのが本音でしょう」とはチーム関係者。「代打での起用は可能ですが、ヒットを打っても足は期待できないので、すぐに代走を送らないといけない。つまりAJを出場させるとベンチにいる控え選手の起用にも影響が出てくる。だから本人の出番は昨年以上に限られているのです」

一軍での出場機会がなければ一度出場選手登録を抹消し、ファームで本人の状態を上げる選択肢もあるはずだが、前出関係者は「仮に二軍に行っても、本人が一軍昇格を目指すような姿勢を見せられるかが疑問。それならモチベーションを下げないよう一軍帯同させた方がベストと首脳陣も考えているはず。幸いチームはまだ借金生活とはいえムードは悪くないですからね」と言う。

7日のロッテ戦(ZOZO)では4―7の8回に代打で登場。久しぶりに中堅フェンスを直撃する快打を放ったが、二塁を狙ってタッチアウト。チームの追撃ムードに水を差した。

期待を裏切り続ける高額助っ人は、このまま2年目シーズンを淡々と過ごすのか。メジャーでの実績は十分なだけに、躍動する姿を一度ぐらいは見たいところだが…。

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