ガンケル負傷離脱? 首位・阪神に “緊急事態宣言” 代役は藤浪か、それとも…

ここまで無傷の5連勝だった阪神・ガンケル

阪神は9日のDeNA戦(横浜)に3―2で競り勝った。1点を追うの5回にサンズの左中間適時打、糸井の2号2ランなどで3点を挙げて逆転に成功すると、岩崎―スアレスらの好救援もあり、接戦をものにした。

貯金を今季最多の14とし、本格的な首位独走態勢に突入しつつある矢野阪神だが、不安要素も発生した。

ここまでリーグトップの5勝を挙げ、開幕ダッシュに大きく貢献してきたジョー・ガンケル投手(29)がこの日のゲームに先発登板するも、3回限りで降板。右肩の張りが原因とみられるが、矢野監督は試合後「(ガンケルは)アクシデントがあった。あす病院に行く。そこからの判断になるが、登録はいったん抹消する」と説明。頼れる助っ人長身右腕の離脱は大きすぎる痛手だ。

チームは先発ローテ再編を余儀なくされる。次週は中日戦(甲子園)巨人戦(東京ドーム)の6連戦が予定されているが、現状で阪神が用意できる先発投手は西勇、青柳、秋山、伊藤将の4枚のみ。シーズンを戦っていくためにも、あと2人の投手をファームから〝調達〟する必要がある。

まず新助っ人ラウル・アルカンタラ投手(28=前韓国斗山)の昇格が濃厚だが、問題は「最後の1人」を誰にするかという点。4月24日にファーム再調整を命じられた藤浪や19歳の新鋭・西純、3年目右腕・斎藤も候補として挙がるが、いずれにしても決め手を欠く。前日8日に登録を抹消されたばかりのチェンは、18日まで出場再登録できない点も痛い。

順調すぎるほどにシーズンを消化してきた矢野阪神に、初めての正念場が訪れた。指揮官の決断に注目が集まる。

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