有事に備えて通信確認訓練、無線も活用 諫早市「自然災害に強いまちづくりを」

関係機関とオンラインで結んだ通信確認訓練=諫早市役所

 梅雨入りを前に、長崎県諫早市は9日、関係機関とオンラインで結び、有事に備えた通信確認訓練を実施した。新型コロナウイルス感染防止のため、昨年に続き大規模な市総合防災訓練は中止。初めて通信確認訓練の形を取った。
 市のほか、国土交通省長崎河川国道事務所、県県央振興局、長崎地方気象台、諫早署、諫早消防署、エフエム諫早など官民の団体が参加した。
 大型モニターが設置された市役所内の防災会議室と各機関とをテレビ会議システムで結び、有事の際の迅速、的確な情報共有・伝達体制を確認。諫早ハムクラブなど無線クラブも協力し、災害で通常の通信手段が使えなくなった場合に無線でやりとりする訓練もあった。警察と消防は、土砂に埋まった車両から運転手を救出する訓練に事前に取り組み、その収録映像がモニターに流された。
 市は被災状況の確認などを想定し小型無人機ドローンを1台配備しており、操作できる職員を計画的に増やしていく。10日付人事異動では、危機管理体制を強化するため総務部に危機管理担当理事を新たに配置。訓練を終え、大久保潔重市長は「機構改革しながら、自然災害に強いまちづくりを進めたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社