島原鉄道 バス6路線18系統、9月末廃止 コロナ禍で利用者減

 島原鉄道(長崎県島原市)は12日、人口減少による利用者減少や車両の老朽化に加え、新型コロナウイルス禍に伴う経営状況の悪化などを受け、同市内が起終点のバス路線を9月末で大幅に廃止すると発表した。
 島鉄によると、ここ20年のバス利用者数は、2008年度の約249万8千人をピークに年々減少し、19年度は約170万2千人と約3割減。20年度は新型コロナの影響で、一層の減少が見込まれるという。
 今回廃止するのは、同市内を運行する全21系統のうち6路線18系統。三会線の島原駅前-河原(8.9キロ)や仁田魚見団地線の東登山口-門内(4.8キロ)など住宅地を通る区間が主な対象となる。廃止距離で見ると、市内外に73系統ある全路線(高速バスを含む)541.9キロのうち、約1割に当たる41.8キロとなる。同市内の幹線道路などを運行する主幹線は存続する。
 島鉄は、市が昨年運行を開始したコミュニティーバスが代替手段となり得ると判断したとし、「今後とも市と連携を取り、地域の足を守るため積極的に取り組む」としている。


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