佐世保重工業(SSK)106億円赤字 5期連続 新造船休止で特損計上

 佐世保重工業(SSK、長崎県佐世保市)が14日発表した2021年3月期連結決算は、純損益が106億9500万円の赤字(前期は83億5500万円の赤字)だった。赤字は5期連続。同社は来年1月で中核の新造船事業を休止することを決めており、特別損失として新造船休止に伴う固定資産の減損損失79億5100万円を計上した。
 売上高は前期比10.1%減の287億9900万円。修繕船事業は地球深部探査船「ちきゅう」の定期検査の完工で同47.4%増の41億4700万円。一方、新造船事業は事業休止に伴い新規受注を凍結したことなどを受け、同16.1%減の212億6400万円となった。
 本業のもうけを示す営業損益は26億9100万円の赤字(前期は73億2100万円の赤字)、経常損益は28億3800万円の赤字(同75億900万円の赤字)だった。
 22年3月期の業績予想は非公表。今後は修繕船事業と機械事業との両輪による事業体制に転換する方針。修繕船事業では、主力の海上自衛隊艦艇のほか、海上保安庁の巡視船や客船、探査船、一般商船も積極的に受け入れ、事業拡大を目指すとしている。

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