プーホルス&筒香獲得のドジャース 故障者続出のチーム事情

日本時間5月16日はドジャースにとって忙しい1日となった。エンゼルスを退団したアルバート・プーホルスとの契約合意が報じられただけでなく、レイズとのトレードで筒香嘉智を獲得したことも発表。この動きの裏には故障者続出により野手の層が薄くなっているというドジャースのチーム事情がある。故障者の代わりにメジャーへ昇格した若手選手たちはチームの期待に応えるパフォーマンスを見せることができておらず、控え野手の補強が急務となっていたのだ。

ドジャースは2019年MVPのコディ・ベリンジャーが4月上旬に故障者リスト入り。内外野の複数ポジションを守りながら好打を発揮していたザック・マキンストリーも4月下旬に戦列を離れ、今月上旬に故障者リスト入りしたエドウィン・リオスは肩の手術を受けて今季絶望となった。さらに、日本時間5月16日にはAJ・ポロックも戦線離脱。今日の試合では死球を受けたコリー・シーガーが途中交代しており、さらなる離脱者が発生する可能性もある。

これらの故障者の代わりにロースターに名を連ねているのがマット・ベイティ、ギャビン・ラックス、シェルドン・ノイジー、DJ・ピータース、ルーク・レイリーといった選手たち。ベイティは1試合7打点、ラックスは逆転3ランを放つなど、徐々に存在感を示しつつあるが、ノイジー、ピータース、レイリーの3人は打率1割台とメジャーレベルの投手に苦戦が続いている。ドジャースは野手の層に厚みを加えるためにプーホルスと筒香の獲得に動いたとみられる。

プーホルスと筒香はどちらもメジャー最低保証年俸に近い金額で獲得できたため、ドジャースにとってほとんどリスクのない動きと言える。プーホルスは一塁しか守れないものの、正一塁手のマックス・マンシーが二塁や三塁も守れるため問題なし。プーホルスは対左腕要員としても期待されている。一方、筒香は一塁、三塁、左翼を守ることができ、チーム状況に合わせて複数のポジションを守ることが予想される。ポロックの離脱でベイティがレギュラーに繰り上がり、ベンチには左打者が筒香とレイリーしかいないため、左の代打1番手という位置付けになるかもしれない。

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