横浜市立中のイワガラミ アジサイ名人の元教員、開花に笑顔

白い花を咲かせたイワガラミ=横浜市南区の市立蒔田中学校

 横浜市南区の市立蒔田中学校で、アジサイ科のつる性植物「イワガラミ」が見事な花を咲かせた。山地の岩場などに自生するが、神奈川県内の市街地ではほかに、鎌倉市の東慶寺や大巧寺など限られた場所でしか見られないという。

 イワガラミは岩などに絡みつきながら枝を伸ばし、ガクアジサイに似た白の花を咲かせる。同校では、校門近くの大木に巻きつくように成長。生徒や教職員らの目を楽しませている。

 同校の元教員で、アジサイに精通する佐々木大輔さん(63)が偶然苗を入手し、2012年に同校に植樹。試行錯誤の末に佐々木さんが退職する直前の18年3月に初めてつぼみを付け、毎年この時期に花を咲かせるようになったという。

 現在も同校で生徒とともに草花を育てている佐々木さんは「苦労して育ててきたイワガラミが今年も花を咲かせてうれしい」と目を細めた。

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