ソフトバンク首位浮上! みんなが「鷹のマルちゃん」に首ったけの理由

チームトップタイの3勝目を挙げたソフトバンク・マルティネス

投打がかみ合うのには理由がある。ソフトバンクは22日のオリックス戦(ペイペイ)に7―2で快勝して首位に浮上した。

ニック・マルティネス投手(30)が7回2安打無失点の好投。チェンジアップが冴えて9三振を奪い、チームトップタイの3勝目を挙げた。

仲間に愛されるゆえの〝身上〟がある。「1秒でも早く3アウトを取ってベンチに戻る」こと。投手と野手は持ちつ持たれつだ。「攻撃陣にいいリズムをつくりたいという気持ちでいつも投げている」。その姿勢が効果的な援護を生み出した。

初回を狙い通り3者凡退に斬って流れをつくると攻撃陣が応えた。プロ初の2番起用となった女房役の甲斐が四球で出塁。続く栗原が右前打でつなぐと、すっかり「鷹の4番」に定着した柳田が一振りで決めた。

難しい内角球をさばく価値ある9号3ラン。柳田は3回にも技ありの適時打を放って4打点の活躍だった。打線は6回にもバレンティンの貴重な中押し打などで3得点。がっちり投打がかみ合う理想的な展開だった。

気持ちのいい快勝を決め、お立ち台に上がった柳田は「マルちゃんがいいテンポで投球してくれたので、そのおかげです」と新戦力を称賛。昨季まで所属した日本ハムでも愛されたナイスガイは、もうすでに鷹に欠かせない男となっている。

先発陣のパフォーマンスが物足りない中、今月1日に昇格すると4試合で3勝。防御率1・44と安定感抜群で、25イニングを投げて与四球はわずか4つ。持ち味を存分に発揮して工藤監督の信頼を勝ち取り、ムーア(現フィリーズ)の代役として獲得した球団の期待にも大いに応えている。

本拠地では待望の初勝利。「甲斐がすごくいいリードをしてくれた」「攻撃陣がよく援護してくれた」。仲間思いでいつもニコニコのマルちゃんに、ベンチのムードは常に明るい。愛される男に白星量産の勢いが、確かに出てきた。

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