ニシキヘビ「遠くない」確信的中 横浜・戸塚、住民ら安堵

飼い主の男性とアミメニシキヘビを載せた車両を見つめる人々。現場には多くの報道陣や近隣住民らが集まった=22日午後7時10分ごろ、横浜市戸塚区

 〝逃走ヘビ〟屋根裏で発見―。横浜市戸塚区でペットとして飼われていたアミメニシキヘビが22日、飼育先のアパートで捕獲された。16日ぶりの発見に、周辺住民の間には安堵(あんど)が広がった。

 「見つかったぞ!」

 ヘビの飼い主の男性が住んでいたアパートで、22日午後、屋根裏を探していた日本爬虫(はちゅう)類両生類協会の白輪剛史理事長(52)が叫んだ。浴室の点検口から上半身のみ屋根裏へ。辺りをライトで照らすと、鉄骨などに絡みついたヘビの姿を確認できたという。

 白輪理事長によると、ヘビが逃げ出した6日以降、飼い主男性の居室の屋根裏には3回確認に入ったが、見つからなかった。22日は隣室の屋根裏を見せてもらうことになっていたため、念のため飼い主宅も探したという。「気温も低く、逃げ出した痕跡もない。遠くに行っていないと確信していた」とかみしめる。

 2人がかりで尻尾と頭をつかみ、白輪理事長が引っ張って、抱きしめるようにして捕獲した。「力が強いヘビなので、剝がすのに手間取ったが、大人しかった」

 “逃走”3日目からボランティアで捜索に加わっていた50代の自営業男性は独自に周辺の状況を撮影し、痕跡がないか専門家に解析を依頼していた。「見つかったのが屋根裏と聞いて、やっぱりという思い」。捜索の関係者には屋根裏や床下を探してほしいと伝えていただけに、「もう少し早く見つけることもできたのでは」と話した。

 近くの小学校に子どもを通わせる30代の主婦は「雨の日や薄暗いときは、少し不安でした。見つかってよかった」とほっとした様子だった。小学6年の息子も「外で遊べるようになって嬉しい。誰も傷つかなくて本当よかった」と親子で顔を見合わせた。

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