中日・与田政権の支持率急落 交流戦で借金2ケタ突入なら「いろいろな話が出てくる」

下位脱出が至上命題の中日・与田監督

喜んでばかりもいられない。中日は23日の巨人戦(バンテリン)に4―1で勝利し、与田監督は「ビシエドにはホームランが似合うのでね」と主砲の先制弾にホッと一安心だったが、地元ファンの指揮官に対する期待や信頼感は急激に低下している。

「ここのところ(中日についての)メールがすごいんですよ」と漏らすのは地元の放送関係者。打撃不振で5位に低迷しているとあって、名古屋のテレビ局やラジオ局には地元ファンからの怒りのメールが増えているのだが、特に与田采配への疑問や不信が書かれた内容が多いのだという。

12球団で唯一2点台のチーム防御率を誇りながら中日は借金6のリーグ5位。チャンスに弱い打線に多くのファンがフラストレーションを抱えており、どうしてもひと言物申したくなるのだろう。

チーム事情に詳しい関係者の間からは「大野雄、福谷が復活したのは与田監督が2人を信頼したから。今季好調の柳、小笠原も与田監督のハッパがうまく効いている」とモチベーターとしての手腕を評価する声も上がってはいるが、その一方で一、二軍の野手の入れ替えが少ないことや硬直した選手起用法、競った試合での代打策などファンだけでなくOBや関係者も「なぜ?」と首をかしげることがあった。15日のヤクルト戦が5・7%(数字は名古屋地区、ビデオリサーチ調べ)の今季最低視聴率を記録するなどドラゴンズへの期待感が急速にしぼんでいることは数字でも表れている。

与田監督は3年契約の3年目。OBの間からは「借金が2桁になったらいろいろな話が出てくるのは避けられない」という声も出ている。「いきなりソフトバンク戦ですしね。名古屋から始まりますのでセ・リーグの戦い方をしっかりやって一戦一戦強敵に挑んでいく」という与田監督だが、チームだけでなく自身の生き残りのためにも、交流戦は勝ち越しがマストとなりそうだ。

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