英BBCが日本国民の心情を代弁「渡航中止勧告は米国選手団撤退の前兆だと望んでいる」

カギ握るバイデン米大統領(ロイター)

米国務省は24日、日本への渡航警戒を最も厳しいレベル4「渡航中止・退避勧告」に引き上げ、米国疾病対策センター(CDC)も「渡航を避けるべきだ」と公表した。英BBCは「日本の多くの人が、これが東京五輪からの米国選手団撤退の前兆だと望んでいる」と報道。東京五輪中止を望む日本国民の声を代弁した。

記事では、新型コロナウイルス感染拡大下で日本国民の多くが中止か延期を願う一方、国際オリンピック委員会(IOC)にはこの2つの選択肢がないことに言及。

「米国選手団の撤退はほぼ確実に日本政府に大会中止を強いる」と説明したうえで「日本の多くの人々は、米国の勧告が東京五輪から米国選手団が撤退する前兆であることを望んでいるだろう」と報じた。

さらに「何週間もの間、日本の人びとは『外部の圧力なしには大会の中止はない』と言ってきた。それは「gaiatsu(ガイアツ)」と呼ばれている」と外圧の二文字を使用し、自分たちでは決定できない日本政府の弱腰っぷりについても言及した。

ただし、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)が米選手団派遣に影響ないと発表したことで「人々は失望しているように見える」とも、付け加えている。大会開催を強行する国際オリンピック委員会(IOC)や日本政府と、中止したい国民との温度差は、ますます広がるばかりだ。

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