「五輪開催すべきでない」小田原箱根商議所・鈴木会頭が見解 コロナに打ち勝った証は「全くの的外れ」

「東京五輪は開催すべきでない」と訴えた小田原箱根商工会議所の鈴木会頭

 今夏の東京五輪・パラリンピック開催を巡り、小田原箱根商工会議所の鈴木悌介会頭は26日の記者会見で、個人的な意見と断った上で「現在の(新型コロナウイルスの)状況では開催できないと思うし、開催すべきでもない」との見解を示した。

 鈴木会頭は5月の大型連休中の箱根と小田原の観光客数について「コロナ以前と比べると3割の人出」と指摘。その上で「地域経済が苦しんでいる中で、国を挙げてやることは五輪ではない。まずは当たり前の暮らしを取り戻すことを優先してほしい」とし、いち早いワクチン接種や医療従事者への支援を訴えた。

 菅義偉首相が五輪開催について「人類がコロナに打ち勝った証に」と繰り返していることにも触れ「全くの的外れ。それは五輪の目的ではない」と強い不快感を示した。

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