皆既月食 雲に阻まれ「残念」 星のふるさと館で観望会 清里区

 月が地球の陰に完全に隠れる天文現象「皆既月食」が26日夜、北日本を中心に観測された。清里区青柳の上越清里星のふるさと館では観望会が開かれ、珍しい天体ショーを見ようと、多くの市民が集まった。

 日本で見える皆既月食は平成30年7月28日以来。今回は月が地球に近づき、満月が大きく見える「スーパームーン」と重なったこともあり、注目が集まっていた。

 同館では月食が始まる前にプラネタリウムを使って月食の仕組みを解説。その後は屋上に上がり、夕焼けに染まる頸城平野や、遠くに見える能登半島などを見ながら、月の出を待った。

 月が上がる南東の空は雲に覆われた状態。月の出直後、月の下半分が隠れた部分食は、薄い雲越しに見ることができたが、その後は雲に阻まれた。午後8時9分ごろから始まる皆既食は見ることができず、来館者からは残念がる声が上がっていた。

月の出直後に一瞬だけ観測できた部分月食。月の下半分が地球の陰で隠れている(26日午後7時16分撮影)

 家族と訪れた渡辺恵一君(大和小3年)は「少しだけ見られてよかった。次の月食も見に来たい」と話していた。

 次回の日本で見える皆既月食は来年11月8日。今年11月19日には部分日食が起こる。

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