レアル退任のジダン、決断に至った経緯を語る「今後必要なサポートがなかった」

 レアル・マドリードを退任したジネディーヌ・ジダン監督は、スペイン『AS』に決断に至った経緯を説明した。

レアルがジダン監督退任を正式発表 ペレス会長「選手や監督として伝説」

 2019年3月からレアルで再び指揮を執ったジダンは、今シーズンはラ・リーガ2位やUEFAチャンピオンズリーグ準決勝敗退、コパ・デル・レイでラウンド32敗退と無冠に終わる。シーズン終了後にクラブ上層部や選手に意向を伝え、28日に正式退任が決定した。ジダンは『AS』に送付した公開文書で、心境を伝えている。

「親愛なるレアルファンの皆様、マドリードに到着し白いシャツを着た最初の日から20年以上に渡り、私に愛を示してくれた。私たちの間にはいつも特別なものがあると感じていた。史上最高のクラブで選手や監督になれたのは光栄なことで、何より私は一人のレアルファンだ。だからこそこの文章を書き、退任の決断に至った事情を説明したかった」。

「私が退任するのは、必要としている信頼や中長期的に何かを築き上げるサポートが、クラブにはもう無いと感じたからだ。何かを長く続けるためには、人間関係が不可欠。名声よりも、お金よりも、何より大切なものだ。だからこそ、試合後の新聞で“次の試合に勝たなければ解任”という記事を読んだとき、私は深く傷ついた。意図的にリークされたメッセージがチームに悪影響を及ぼし、誤解や疑念を招いた」。

「私はこれまで成し遂げてきた事に敬意を払って欲しいんだ。私は世界最高の監督ではないが、選手やスタッフの誰に対しても仕事に必要な力と自信を与える事ができる。この場を借りてジャーナリストにメッセージを送りたい。これまで何百回も会見をしてきたが、サッカーの話はほとんどしてこなかった。批判や説教をしたいわけではないが、質問がいつも論争にならないようにして欲しかったし、サッカーで最も重要な存在である選手についてもっと話したかった。サッカーのことを忘れず、大切にしよう」。

ジダンがレアル退任の経緯を説明 Photo Denis Doyle

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