神奈川・松田町がふるさと納税用の自販機 その場ですぐ返礼品ゲット

ふるさと納税の返礼品をその場で受け取ることができる自動販売機=松田町松田惣領のチェックメイトカントリークラブ

 自動販売機で気軽にふるさと納税を─。松田町は1日、その場で寄付の返礼品を受け取ることができる自販機をゴルフ場「チェックメイトカントリークラブ」(松田町松田惣領)に設置し、本格稼働した。同町によると、同様の自販機の設置は湯河原町に続いて県内2例目という。

 自販機は藤沢市のIT企業「グローキーアップ」が開発した。従来のふるさと納税はインターネットを通じて全国各地の自治体に寄付ができるが、自販機では実際に足を運んで気に入った観光地へ寄付し、返礼品をその場で受け取ることができる。

 自販機はタッチパネル式で1万円から50万円まで寄付額を選択。自販機で運転免許証などを読み込めば、氏名や住所などの入力作業を省くことができる。税控除に必要な書類は後日、町から郵送される。

 購入後に発行されるレシートをゴルフ場のフロントに持って行くと、町外在住者に限り、返礼品として寄付額の3割相当のギフト券を受け取ることができる。ギフト券はプレー代やゴルフ場レストランの飲食代、売店での買い物などに利用することができる。

 同町が5月22日から自販機を設置し試験運用をしたところ、同31日までに約140万円の寄付があった。町の2020年度のふるさと納税の寄付は約9千万円で、町担当者は「寄付の少ないシーズンにもかかわらずかなり好調。最近はふるさと納税がネット通販のようになっているが、せっかくなら町に来てくれた人に松田を気に入ってもらって応援してもらえたら」と期待した。

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