【規制改革推進答申】OTC薬の販売方法「情報通信機器活用を」/早期に結論と明記

【2021.06.02配信】6月1日、「第3回規制改革推進会議 議長・座長会合」が開かれた。会議後、小林喜光議長が菅義偉首相に「規制改革推進に関する答申」を提出した。答申では、「一般用医薬品販売規制の見直し」に関して、「措置済み」事項として、いわゆる「2分の1ルールの廃止」を挙げた。その上で、「引き続き検討を進め、早期に結論」する実施事項として、情報通信機器の活用を掲げた。(写真出典:https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202106/01kiseikaikaku.html)

「規制改革推進に関する答申」の中で、「一般用医薬品販売規制の見直し」に関しては、「措置済み」事項として、いわゆる「2分の1ルールの廃止」を挙げた。
その上で、「引き続き検討を進め、早期に結論」する実施事項として、情報通信機器の活用を掲げた。
「一般用医薬品の販売に関して、情報通信機器を活用した店舗販売業における一般用医薬品の管理及び販売・情報提供について、薬剤師又は登録販売者が一般用医薬品の区分に応じて実施すべき事項や、店舗販売業者の責任において販売することなどを前提に、薬剤師又は登録販売者による情報通信機器を活用した管理体制・情報提供の在り方について検討した上で、必要な措置をとる」とした。

この項目は、昨年末に開かれた第2回の座長・議長会合の実施事項にも記載されていた内容。
(当メディア記事:https://www.dgs-on-line.com/articles/612

一般用医薬品の販売ルール見直しについては、コンビニエンスストア業界の日本フランチャイズチェーン協会が昨年10月21日に規制改革推進会議医療・介護ワーキング・グループに対して要望を行ったことが発端。2分の1ルールの緩和に加えて、遠隔システムを活用し、受付センターにいる資格保有者とコミュニケーションを取った上で、一般用医薬品の販売を行い、在庫のある最寄り店舗で同一商品の受け取りを可能にするなどの「資格保有者による遠隔管理販売」を要望している。

「2分の1ルール」が措置済みとなったことで、「遠隔管理販売」についても議論が進むと考えられる。
遠隔管理販売に対しては、日本医薬品登録販売者協会などが、「登録販売者の働く場が縮小する」などとして、強い反対の意向を示している。

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