「負けても髪は切るな」オリックス・宮城に“ロン毛師匠”井川氏がアドバイス

後ろ髪をなびかせて力投する宮城

オリックスの宮城大弥投手(19)にロン毛の偉大な先輩が「負けても髪は切らなくていい」とアドバイスを送った。2日の阪神戦(甲子園)に先発した宮城は5回を4安打2失点で降板し、今季初黒星を喫した。

5連勝でストップし「勝負どころで抑えることができず、悔しい」と肩を落としたが、この日は「マイナビオールスターゲーム2021」の第1回中間発表が行われ、宮城はパ・リーグ先発部門で楽天の田中将を抑えてトップに登場。高卒2年目ながら名実ともに球界トップに名を連ねるまでになった。

ここまで「負けるまで髪を切らない」と言うゲン担ぎとともに勝ち星も伸ばし続けてきた左腕だが、そんな姿を元阪神の沢村賞左腕でオリックスOBでもある井川慶氏(41)は過去の自分と重ね合わせる。井川氏も超マイペース男と言われ、阪神時代は髪の毛も馬のたてがみのようにボサボサ。周囲の指摘にも動じず、注意され続けてやっと毛先だけ揃えたほどの頑固者でもあった。しかし、そこには“ロン毛の秘密”があったという。

「伸ばすと帽子がしっくりくるんです。いい締め付け感で投球の調子がいいと切りたくなくなる。切ると全部の感覚が変わって修正しづらいんです。似合ってる、似合ってないではない。それほど繊細なものなんです」と宮城の心中を察し「切らなくていいと思いますよ。負けて髪を切って、感覚が変わってまた負けると“連敗”することになる。それは避けたいですから、切るなら勝ってからの方がいい」と続けた。

活躍ぶりについても「順調に育っていて出来上がっている感がある。投球のまとめ方、試合の作り方が何年もやってきたような雰囲気ですね。僕の19歳のころとは全然違いますよ」と高く評価。“ロン毛師匠”の貴重なアドバイスが宮城に届くか…。

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