「綿製品で皆を笑顔に」 住民グループが種まき 諫早 

畑に綿の種をまく子どもたち=諫早市多良見町

 農薬を使わない綿を育てる活動に取り組んでいる長崎県諫早市多良見町の「中里オーガニックコットンの輪」(山口直子代表)が5月30日、中里川に近い畑で種まきをした。
 同グループは、雲仙市小浜町のアイアカネ工房が綿を育てる協力者を募る取り組みに賛同。昨年活動を開始し、荒れ地を畑として開墾。秋に10キロの綿を収穫した。今年は春先から土作りを始め、綿畑の横に藍染めの原料となるタデや数種類のハーブも植えた。
 子どもたちが自然に親しみ、種から綿製品ができるまでの経済循環を学んでもらうことが目標。秋に収穫予定の綿は同工房で糸を紡ぎ、ハンカチなどの藍染め製品に仕上げてもらう。
 種まきには、子ども会や自治会、「認知症の人と家族の会」などから約65人が参加。昨年育てた綿から採った和綿と洋綿の種を約100平方メートルの畑にまき、タデを収穫した。竹ノ内莉奈さん(9)は「洋服など皆が喜んでくれるものになれば」と笑顔で話した。

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