平和推進協会 新理事長に調氏 核廃絶や平和「考える若者育てる」

調漸氏

 長崎平和推進協会は4日、長崎市内で臨時理事会を開催し、同日付で理事長を退任した横瀬昭幸氏(82)の後任に、長崎大教授で同協会理事の調漸(しらべすすむ)氏(65)を選んだ。横瀬氏は顧問に就いた。任期はいずれも2年間。
 調氏は同市出身の被爆2世で、長崎大大学院医学研究科卒。県と同市、同大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会会長。昨年6月から同協会理事を務めていた。祖父は被爆直後の救護や、後遺症研究に尽力した旧長崎医科大教授の来助氏(1989年に89歳で死去)。
 同日の評議員会は、これまで23人だった理事を11人に減らすことを承認。新理事11人による互選で、調氏を理事長に選んだ。
 横瀬氏は2003年から9期18年にわたり理事長を務め、同協会のボランティアガイド「平和案内人」の育成などに尽力した。
 調氏は就任会見で、1月に発効した核兵器禁止条約に触れ「新しい時代を迎えた。核兵器廃絶や平和について、自分のこととして考える若者を育て、国内外の横のつながりをつくりたい」と抱負を語った。

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