陸上女子400 大会記録更新 諫早・小鉢が“一騎打ち”制す  第73回県高校総合体育大会 第1日

【陸上女子400メートル決勝】小鉢(諫早、左)が渡邊(長崎南)と競り合い、55秒85の大会新でトップゴール=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 長崎県高校総合体育大会第1日は5日、県内各地で27競技が行われた。ハイレベルな競り合いとなった陸上の女子400メートルは、1位の小鉢ひなた(諫早)が55秒85、2位の渡邊陽(長崎南)が55秒90でそろって大会記録を上回った。
 九州トップレベル同士の“一騎打ち”となった陸上女子400メートル決勝は、3年の小鉢(諫早)が2年の渡邊(長崎南)を0秒05差で振り切った。大逃げを打った小鉢は55秒85、猛追した渡邊は55秒90。2011年につくられた大会記録(56秒12)を2人が塗り替える名勝負になった。
 小鉢は絶対的なスピードがあり、渡邊は筋持久力で優位に立つ。予選、準決勝ともに動きが良かったのは渡邊の方だったが、優勝した小鉢は「あまり考えすぎず、前半から行こうと思った」。200メートル走のような速度でバックストレートを駆け抜け、最後のカーブで一気に差を縮められても「最後の高総体。思いが乗っていた」と再加速。激しく競り合いながらも先頭を譲ることなくゴールに飛び込んだ。
 小鉢は今大会、100メートル、200メートル、400メートルの短距離3種目にエントリーし、リレー2種目を含む全5種目で優勝候補に挙げられている。その中で特に「大きな関門」と踏んでいたのが初日の400メートルだった。幸先よく1冠目を手にして「これで個人もチームもいい流れに乗れる」。そう語る顔から疲れの色は見えない。
 対する渡邊も400メートル障害で二つ目の大会新を狙う。「悔しさをリセットして、あすからまた頑張りたい」
 2人のヒロインは、第2日以降も大会を盛り上げてくれそうだ。

 


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