対立ではなく相互理解へ 20日「長崎から難民を考える」

「世界難民の日」のイベントを告知するチラシ

 長崎大の学生団体STARs(三田万理子代表)は「世界難民の日」の20日午後2時から、オンラインイベント「長崎から難民を考える」を開く。今国会での成立が見送られた入管難民法改正案について議論を深めるほか、メンバーが大村入国管理センター(大村市古賀島町)の現状を説明する。
 STARsは昨年12月に発足。国際社会問題について学び、会員制交流サイト(SNS)などを通じて情報を発信している。当日は難民の犯罪や支援、人権をテーマに、学生が賛否両派に分かれて討論する。
 同法を巡り、法務省は、送還を拒否する外国人が多く、収容が長引く要因になっていると主張。▽難民認定申請を同じ理由で3回以上繰り返した場合は送還可能にする▽家族や支援者が本人を見張る条件で収容を解く「監理措置」を新設する-などの改正案を2月、国会に提出した。これに対し国連機関などは、迫害を受ける可能性のある国へ難民を強制送還することにつながる恐れがあるとして「重大な懸念」を表明。内外から批判が相次いだ。
 STARsの神志那(こじな)つむぎ副代表は「賛成反対それぞれの立場で言い分がある。対立だけでなく、どちらの声にも耳を傾けて相互理解につながるような議論になれば」と話す。
 申し込みは13日までQRコードから受け付ける。定員100人(超えた場合は抽選)。後日アーカイブ用URLを応募者全員に送付する。参加無料。問い合わせはSTARsのメール(nurefugee@gmail.com)へ。
 プレイベントとしてインスタグラムでライブ配信もする。日程は7、10、13、16、19日の午後9時から。テーマはフェアトレードやジェンダー。

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