コスモスとサツキの「共演」 道に彩りそえる 平戸・獅子

コスモスとサツキが咲く花壇=平戸市獅子町

 長崎県平戸市獅子町の県道沿いの花壇で、コスモスとサツキの花々が「共演」するように咲き誇り、地域を彩っている。
 花壇は、旧獅子村の里道(現・県道獅子津吉線)の開通記念碑の周りに1910(明治43)年に整備された。同町のボランティアグループ「獅子十六会」が、近くの休耕地で昨秋咲いたコスモスの種を採集。今年2月下旬ごろに種をまいたところ、花壇に植栽しているサツキと、時期を合わせるように開花した。
 この道路は、海岸沿いの集落と少し離れた田畑を結ぶ。同会代表で建設会社社長の松山矢市さん(72)は「記念碑がある場所は農作業を終えた夕方、牛を連れて戻る途中の休憩場所だった。戦時中は召集令状を受けた青年を見送っていたと両親から聞いた。花が住民やドライバーの癒やしになれば」と話した。

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