バスケット男子 西海学園が9大会ぶりV ライバルの連覇止める 第73回県高校総合体育大会 第4日

【バスケットボール男子決勝リーグ、西海学園-長崎西】第2クオーター1分、西海学園のフォワード小田代がレイアップを決めて29点目=長崎市、県立総合体育館

 チームの成長がスコアに示されていた。バスケットボール男子は、今季長崎県内無敗を継続してきた西海学園が9大会ぶりに優勝。長崎西と2勝同士で争った決勝リーグ最終戦を45点差で制して、ライバルの連覇記録を「8」で止めた。
 1月の県新人大会、4月の県春季大会に続いての“決勝”対決。過去2試合は100点前後のハイスコアゲームで、10点差以内での決着だった。ここで鍛治監督が指摘したのは「守備の甘さ」。チームはディフェンスの大切さを再確認して、大会前の1カ月間、弱点の補強に力を注いできた。
 迎えた最終戦。センターのジャンバルボを中心に前半を28失点で折り返した。後半も主将のガード南川を軸に「逃げ切るのではなく、引き離すつもり」で得意の堅守速攻を継続。最後は119-74と大差をつけて頂点へ駆け上がった。
 今季のチームは「選手が自分たちで考えて、足りないところを補ってくれた」(鍛治監督)。入学時から身長、プレーともに急成長した191センチのジャンバルボはゴール下で体を張り、昨季までセンターだった小田代はフォワードに転向してプレーの幅を広げた。3年生が攻守の柱となって「自由な雰囲気」(南川)をつくり、廣川、宗像のガード陣、得点力があるフォワード徳永ら2年生の力を引き出した。
 ライバルとの一戦は今季一番の内容だった。次は前回出場した2011年に続いての初戦突破を見据える。「もっとシュートの精度を上げる」(小田代)、「守備の甘さをなくしたい」(ジャンバルボ)。目標達成のために、チームはまた、成長を続ける。

© 株式会社長崎新聞社