無許可航空で逮捕のパイロット社長 有名美女モデルと“交際自慢”でテレビ出演

警視庁保安課が逮捕した

国の許可を得ずに客を有料で送迎したとして、ヘリコプターなどのシェアリングサービス会社「クリアネット」(港区)の社長・佐藤秀臣容疑者(48)が9日、警視庁保安課に航空法違反容疑で逮捕された。

同社はゴルフ場への送迎や遊覧飛行などのサービスを行ってきたが、航空事業者の許可を取っていない状態で営業を続けていた。

逮捕容疑は2019年10月~20年10月、無許可で東京・新木場ヘリポートから静岡県のゴルフ場まで客16人を送迎し、約34万円を受け取った疑い。うち客8人を集めたとして、航空運送代理店社長、中村和真容疑者(33)も航空法違反容疑で逮捕された。

「佐藤容疑者は操縦士の免許は持っていたが、国土交通省に航空事業者の申請を行っておらず、運航許可も得ていなかった。いわば〝空の白タク〟を9年間続けていた。会社のヘリの事故が相次ぎ、捜査が入ったことで無許可がバレた」(捜査関係者)

20年12月には同社が管理するヘリが静岡県の山林に墜落し、男性機長(46)が死亡。21年3月には長野県の田んぼに墜落し、乗員乗客6人が重軽傷を負う事故を起こしていた。

その佐藤容疑者はセレブ社長としてちょっとした有名人で、有名モデルとの交際歴をウリにしていたことで知られていた。

09年に出演したTBSのバラエティー番組では「年収3000万円のパイロット」として登場し、30人の有名モデル女性がデート権をめぐって争奪戦を繰り広げ、モデルXとカップル成立した。

13年には大久保佳代子がMCの番組にも、前出Xとの交際をほのめかす「有名芸能人との交際歴があるパイロット」として出演し「朝まで過ごしたくなるオトコの部屋」という特集で自宅まで公開していた。

佐藤容疑者は調べに容疑を認め「航空事業者の許可を得るには敷居が高かった」と話しているという。

© 株式会社東京スポーツ新聞社