勝ち越し機逃した鷹・工藤監督「スクイズの選択もあったが…」 コーチ陣に工夫求める

グラウンドに一礼する工藤監督

ソフトバンクは10日の広島戦(ペイペイ)に1―1で引き分けた。相手先発の高卒2年目左腕・玉村に打線が6回まで沈黙。初物の難敵が降板した後の8回に、三森のこの日4安打目となる適時三塁打で追いついた。ただ、その後の一死三塁という絶好の勝ち越し機を生かせず、空しいドロー決着となった。

試合後、工藤公康監督(58)は深いため息を吐いた。さらに語気を強めて「正直に言うと、工夫がない。同じように打ち取られて、同じようにカウントを取られて、早め早めに絶対に何を振ってはいけないかっていうのも、打撃コーチの方でしっかりと言わないとダメ。チームとして何を狙って打ちにいくのか。工夫は絶対に必要」とコーチ陣に反省を促し、改善を求めた。

また、8回一死三塁で今宮が浅い右飛に倒れ、勝ち越し機を逸した場面を自ら切り出し「あそこで打つという選択だけじゃなくて、スクイズの選択もあったわけだから。それをしきれなかったというのは…。あそこで1点を取れなかったというのは、レイに本当に申し訳ない」と、8回1失点と好投した先発・レイに謝罪。最後まで「もう1点というところに関しては、僕らの責任」と反省の弁が尽きなかった。

今カードを1勝2分けで終え、序盤でつまずいた交流戦の戦績は5勝6敗4分けとなった。パ・リーグ首位の楽天とは2ゲーム差。ヤクルトとの交流戦最終カードで勝ち越しを決めて、ペナントに戻りたい。

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