ワーケーション「移住、観光部署が担当」半数 人口増、活性化にも期待か

長崎県内21市町調査

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ワーケーション推進の取り組み方針(上)主に想定しているワーケーション滞在者の居住地(複数選択)

 旅先で仕事と休暇を両立させる「ワーケーション」の推進状況に関する長崎県内21市町への調査で、回答した18自治体のうち、13自治体が移住・定住や観光を推進する部署が担当していることが分かった。県内自治体が観光だけでなく、移住促進を視野に入れて取り組んでいる状況がうかがえる。
 調査は、ふくおかフィナンシャルグループのシンクタンク「長崎経済研究所」が4月2~20日、ウェブと郵送方式を併用して実施。
 ワーケーションは「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、休暇を兼ねてリモートワークを行う人・企業を誘致する動きがある。
 ワーケーション推進に向けた取り組みについて、「積極方針」と答えた8自治体のうち、「既に具体的な取り組みを行っている」「具体的な取り組みは今後実施予定」が各4自治体。残りは「明確な方針は定めていない」だった。
 具体的な取り組みを尋ねた項目(複数回答)では、「ワーケーション推進に役立つ情報収集や地域情報発信のためのセミナーなどに参加」が8自治体。「滞在者が楽しめる地元コンテンツの充実」「滞在先の魅力の情報発信」「宿泊施設などのネット環境整備促進」「地元住民との交流促進イベント実施」などが続いた。
 ワーケーションに必要な通信環境や宿泊施設について、12自治体が「ネット接続が可能な宿泊施設がある」と答えた一方で、「ワーケーションの積極的な誘致に取り組む宿泊施設がある」は7自治体にとどまった。通信環境が整備されていても、ワーケーション誘致との関連付けた活動が“過渡期”の自治体もあるようだ。
 ターゲットとする滞在者の居住地(複数回答)は「首都圏、大阪圏、名古屋圏などの大都市圏」が9自治体、「福岡県など九州内」「特に想定していない」が各7自治体だった。
 同研究所の野邉幸昌主席研究員は「自治体側が観光推進や旅行者増加の一環にとどめず、定住人口の増加や地域の活性化につながる動きとして期待しているのではないか」と分析する。
 調査結果は「ながさき経済6月号」に掲載されている。

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