2032年の開催が内定したブリスベン五輪が早くも予算膨張の見込みとなっている。
国際オリンピック委員会(IOC)は、7月の東京五輪開幕前に行われる総会でブリスベン五輪の開催を正式に承認する運びとなっている。
そうした中で、いきなり〝東京五輪の二の舞〟が危惧されている。
オーストラリア紙「フィナンシャルレビュー」は「2032年ブリスベン五輪の開催費用はすでに高騰している」と報道。そのずさんな予算管理を報じている。
同五輪は、オーストラリアオリンピック委員会(AOC)の会長であるIOCのジョン・コーツ副会長(71)の肝いりで地元への招致活動を展開。異例の開催11年前の段階で〝一本釣り〟に成功した。
しかし同紙は「五輪のコスト爆発について議論に火が付いている。主催するクイーンズランド州は当初44億5000万豪ドル(約3800億円)の予算だったが、すでに13億5000万豪ドル(約1150億円)も超過しており、今後11年間でさらに上昇していく可能性がある」と指摘。開催決定前から湯水のように金を使い、早くも主催のクイーンズランド州の財政がひっ迫しているのだ。
東京も招致段階では予算が7340億円だったが開催が近づくにつれて追加費用を計上し、最終的には2兆円超えが確実視されている。
〝はったり男爵〟として批判を浴びたコーツ副会長だが、今度は盟友のトーマス・バッハ会長顔負けの〝ぼったくり〟ぶりで地元五輪を強行することになりそうだ。