神奈川県内一の小麦の産地である秦野市で、収穫期「麦秋」を迎えた。小麦畑では、初夏の日差しを浴びて黄金色に輝く穂を刈り取るコンバインの駆動音が響いた。
同市では1984年まで行われていた葉タバコ生産の裏作として、小麦やソバの栽培が盛んに行われていた。現在は九つの農家や法人でつくる「秦野小麦出荷組合」が、計約6.5ヘクタールの畑でパン用の「ゆめかおり」と麺用の「さとのそら」の2品種を作付けしている。市内の収穫量は約20トンを誇る。
同市上大槻の小麦畑では、同組合の小泉貴寛代表(43)がコンバインを使って、小麦を刈り取った。小泉代表によると、昨年12月にまいた種は、暖冬で順調に育ち「出来は上々」という。
収穫作業は今月中旬頃までで、小麦は市内外の製粉業者に出荷される。