あの頃を思い出しながら・・・ 廃校の中学校校庭にキャンプ場 神奈川・南足柄に7月オープン

校舎が見える校庭でキャンプを楽しむ利用客ら=南足柄市内山

 廃校となった南足柄市の旧北足柄中学校(同市内山)の校庭を活用したキャンプ場が、7月に本格オープンする。

 イベントの企画・運営を手掛ける都内企業が同市と利活用法を協議して実現。5月下旬からのプレオープンにはすでに10組以上が利用しており、「中学生時代を思い出し、懐かしい気持ちになる」と好評だ。

 地元の同校卒業生らも運営の手伝いに訪れるなど、新たな交流も生まれている。

 運動会屋(東京都渋谷区)が運営するキャンプ場「CAMPiece(キャンピース)」は、約7千平方メートルの広々とした校庭を使い、初心者や家族連れも安心してバーベキューや寝泊まりなどができる。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在は100平方メートル区画に1組4人まで。1日当たり12組を上限に客を受け入れている。

 地元密着型が特徴で、同社キャンプ事業部の飯田健史さんは「地元住民や卒業生に温かく見守っていただき、スタッフとして働いてくださる方もいる」と感謝。運営に携わる卒業生で元学校教諭の笹田章さん(65)は「雑草が生え荒れ果てていた母校が息を吹き返し、利用客の憩いの場になっているのがうれしい」と目を細める。

 鎌倉市から家族4人で訪れた男性会社員(40)は「地元で大切にされていた場所ならではのアットホームな空間。利用してよかった」と満足した様子だった。

© 株式会社神奈川新聞社