官製談合事件の検証、再発防止の議員発議 全会一致で可決 糸魚川市議会 補正予算案など11議案審議へ 6月定例会開会

 糸魚川市議会6月定例会が14日開会した。市長選、市議選後初の定例会。本会議初日は、市一般会計補正予算・第3号など計11議案が上程され、市官製談合事件を受けた議員発議「官製談合事件の検証と再発防止を求める決議について」を全会一致で可決。米田徹市長は5期目の市長就任に当たり、所信表明を行い、併せて官製談合事件の発生と市職員の逮捕・起訴に対してあらためて陳謝した。

 「官製談合事件の検証と再発防止を求める決議について」の議員発議は、東野恭行氏(みらい創造ク)が提出。「市民、議会に対し説明責任を果たされることを強く要望する」「議会の役割、責任を深く認識し、市と議会で議論を重ね、信頼回復に全力で取り組む」などとした提案を読み上げた。古畑浩一氏(奴奈川ク)、田原洋子氏(無所属)、保坂悟氏(公明)、渡辺栄一氏(無所属)が賛成討論を行った。

議員発議「官製談合事件の検証と再発防止を求める決議について」を読み上げる東野恭行氏(みらい創造ク)

 古畑浩一議会運営委員長が官製談合事件の契約管理システム・アクセス可能人数に関して、市議会臨時会における緊急質問での答弁内容と、新聞報道との間で整合性が取れておらず、虚偽答弁の可能性があるなどとした議会での集約事項を読み上げ、説明を求めた。

 米田市長は答弁と記事内容の違いを回答の趣旨、時系列のずれなどから説明し、「隠す意図は全くなかったが、結果的に十分な答えではなく、申し訳なかった」と陳謝。併せて「現在はアクセス制限をかけ、使用者を事務執行上の必要者のみに絞り対応している」と報告した。

 在職25年以上として五十嵐健一郎・前市議が、全国市議会議長会、北信越市議会議長会表彰の伝達を受けた。在職20年以上に該当する吉岡静夫・前市議は表彰を辞退した。

 会期は7月1日までの18日間。一般質問は18、21、22日に行われる。

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