東京五輪・パラリンピック組織委員会は15日、新型コロナウイルス感染症対策などをまとめたプレーブック(ルールブック)の第3版を公表。ルール違反発覚時の制裁措置が明記されたが、ちぐはぐぶりが目立った形となった。
プレーブックには「金銭制裁」「参加資格剥奪」「国外退去の強制措置」「メダル剥奪」などの可能性が言及されており、違反内容に応じて、処分が下される見込み。しかし、同日の会見で具体的な基準について問われると、国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・デュビ五輪統括部長は「違反した場合の失格から金銭的な制裁などは、具体的な数字を考えているわけではない。それを決めるのは(IOCの)懲戒委員会の役割。どのような違反でどのような制裁になるかも決まっているわけではない」と言葉を濁した。
一方、中村英正ゲームズデリバリーオフィサーは「具体的なことを明記することで選手も安全・安心を実感していただきたいと思っているし、これ(プレーブック)を手にする日本の受け手のホストシティーにいる都民、国民の方も安心・安全な大会を遂行できると感じてもらいたい」などと話したが、最後まで具体的な基準を示すことはなかった。